Features of Yoshino split chopsticks
”もったいない”の精神から生れた割箸
吉野割箸の特徴
- 杉や桧の原木の中心部分は、できるかぎり、建材価値のある柱や板などに製材し、これ以上建築材としては使えない部分を割り箸材料として利用しています。
- 木の外側の部分は、色が白く木目が均一で細かい性質があるため割れやすいため、まさに割り箸製造に最適な素材と云えます。またその性質から吉野割箸は、使用時に綺麗に割れるという特徴があります。
- 吉野杉箸や桧箸には、日本人が安らぎをおぼえるほのかな香りがあります。
- 吉野杉箸や桧箸は、軽くて強度があり、特に杉箸の軽さは抜群です。
「木皮(こわ)」から生れる吉野割箸
『吉野割箸』は、一本の原木を、すべて割り箸に加工したものではありません。
吉野地方の山林で伐採された間伐材は、地元の製材所で、柱などの建築材等に製材されます。この時、「木皮(こわ)」という残った端材(はざい)が出来ます。『吉野割箸』はこの材料を使い加工して製造します。
明治・大正の頃、吉野杉材で酒樽が多く作られていましたが、その端材を使って作られた割り箸が、吉野割箸の始まりだと云われています。
現在、原木(丸太)は、製材所で、中心部分を家の柱や下地材・内装材などに使うための建築材として、四方を切り取り、目的に応じた製品に製材されます。
切り取られて残った部分(木皮)は、割り箸の材料として使用されるほか、他の木工製品の材料としても利用されます。
それでも残った部分は紙の原料のチップや燃料などに活用されています。
吉野割箸(吉野杉・吉野桧)
他のわりばし(白樺・アスペンなど)
吉野割箸は純粋無垢。素材を活かしています。
『吉野割箸』に使われる木の外側の部分は、色が白く木目が均一で細かく割れやすいので、割り箸の材料としては最適な部分です。中には、赤い部分と白い部分が混ざったお箸がありますが、原木を製材した際、芯の部分(赤身)が含まれているためで、お箸にも原木本来の赤色の部分が出来て来ます。
さらに、吉野割箸には、かすかに爽やかな芳香が感じられます。まさに自然からの恵みです。この香りには安らぎを感じる方も多いようです。(芳香はフィトンチッドと云い、健康な杉や桧自体には、このフィトンチッドが含まれています。)
割箸の削り屑を有効利用
割り箸の製造過程では、「木毛くず」「木綿くず」「おがくず」「切れ端(木の端)」といったさまざまな形の木くずが出ます。それらも出来る限りの有効利用が行われています。
「木毛くず」はスレート屋根の断熱材としての木毛セメント板、「木綿くず」は植生マットや室内装用の壁紙の原材料などとして、活用されています。
また、「おがくず」や「切れ端(木の端)」はお風呂の芳香剤や、各割り箸工場で、箸加工時の煮沸や乾燥の燃料として、余すところ無く利用しています。